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2017.02.28ニュースレターの発行班会議第4回 班会議報告

東京大学総合文化研究科大学院生 岡田研究室
山口 幸佑

新学術領域
「染色体オーケストレーションシステム」第4回領域会議
平成29年 2月20日(月)~2月22日(水)(The Royal Society, London)

この度、本新学術領域の第4回領域会議が開催されました。今回は初の海外での班会議ということで、1660年に設立され、イギリスで最も古く、かつ最も権威のある学術団体であるThe Royal Societyの所有する建物で領域会議が行われました。

アイザック・ニュートンやトマス・ヘンリー・ハクスリー等の著名な会員を輩出する荘厳な雰囲気もさることながら、The Royal Societyの”Nullius in verba”(ラテン語で「言葉によらず」)、つまり、「権威に頼らず証拠(実験・観測)を持って事実を確定していくという近代自然科学の客観性を強調するものである」という基本理念に相違ない、諸先生方の研究報告に圧倒されました。

白髭克彦領域代表による、現在のクロマチン高次構造解析のトピックを交えた開会挨拶を皮切りに班会議は始まり、当初からの計画班員・公募班員他、班員の研究室のメンバー、大学院生等の研究報告がなされ、それぞれの研究内容について深い議論ができるよう、発表・質疑応答の時間が充分に取られていました。

それぞれの研究班の発表終了後、多数の質疑応答がなされ、規定時間を超過することがままあり、また、コーヒーブレイクや昼食の最中においても、活発な意見交換がなされ、各々の研究に対するリスペクトと建設的な姿勢を垣間見ることができました。

また、班会議3日目には、アドバイザーであるDr Frank Uhlmann主導のもと、フランシス・クリック研究所の見学をさせていただきました。フランシス・クリック研究所のDNA二重らせん構造を象徴する建築デザインも圧巻でしたが、研究の透明性を体現するかのような全面ガラス張りの研究・実験スペースや、休憩所に多数のデスクがあり、多くの方が研究についてのディスカッションをされていることが印象的でした。見学終了後には班会議の締めとして、白髭克彦領域代表によるフランシス・クリック研究所でのセミナーが行われ、多数の方との意見交換をされておりました。

3日間という短い期間ではありましたが、諸先生方の研究内容や異国での研究体制等に触れることができ、自分にとって非常に有意義な班会議となりました。

 

 

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集合写真

 

クリック研

写真:フランシス・クリック研究所-パノラマ写真