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2017.03.14セミナー情報第2回サイエンスカフェのご案内

第2回サイエンスバトル「猫に捧げるサイエンス」

■ 概要:
物理学者・谷村省吾 × 生物学者・宮沢孝幸
聞き手:橋本麻里(日本美術ライター/エディター)

わからないことは猫に聞け!? ウイルスとともに進化してきた猫のルーツ、1回転するとなぜか元には戻らないゲージ猫の不思議。生物学と物理学に登場する猫について語り尽くす、異種格闘技トーク・猫編をお届けします。

※サイエンスカフェとは:
研究者などの科学の専門家と一般の人々が、講演という形式ではなく、コーヒーを飲みながら気軽な雰囲気の中で科学について語り合う場です。

なお、各講演者の講演内容については以下の通りです。

● 谷村 省吾
電子や光子など、ミクロの世界の物体は、見方によっては粒子のようでもあり、別の見方をすれば波のようにも見えます。では、誰も見ていないときは電子は粒子なのか波なのか?という問いは、答えようがあるでしょうか? また、電子は、遠く離れたところにある磁場の影響を感じているように振る舞うこともあります。こうした現象は、目に見えないものが背後にあると想定すると筋の通った説明ができます。電子の波動関数と磁場のゲージ場という概念を使ってこれらの現象を説明します。じつは、「猫の宙返り」という見た目にわかりやすい現象の背後にもゲージ場が潜んでいます。

● 宮沢 孝幸
レトロウイルスは、エイズや白血病などおそろしい病気を引き起こすことが知られています。ところが、私たち人類を含むすべての哺乳類の体の細胞一つ一つに、何億年も前からのレトロウイルスの感染の歴史が刻まれているのです。この感染の歴史を指標にして、猫が仏教の経典とともに日本に至った経路を明らかにすることもできるのですが、実は、この「内なるウイルス」が猫のみならず、すべての哺乳類の進化に深く関わっていることが分かってきました。人類の未来を知らしめるために送り込まれた使者は猫。そう信じて私たちは研究を続けています。

■ 対象:
専門知識は必要ありません。おおむね大学生以上が対象ですが、高校生以下でも保護者同伴であればOKです。

■ 日時と場所:
2017年5月8日(月曜日)18:30 受付開始
@SuperDeluxe (〒106-0031 東京都港区西麻布3-1-25 B1F  Tel 03-5412-0515 / Fax 03-5412-0516)
https://super-deluxe.com/
※先着順(定員を超えた場合は先着順とさせて頂きます。)
参加費:1,000円(ワンドリンク付き)

■ 司会・進行:
橋本 麻里(はしもと・まり)
日本美術を主な領域とするライター、エディター。公益財団法人永青文庫副館長。新聞、雑誌への寄稿のほか、TVの美術番組などでも解説を担当。『京都で日本美術をみる』(集英社クリエイティブ)ほか著書多数。

■ 講演者:
谷村 省吾(名古屋大学)
名古屋大学大学院情報学研究科 教授。1967年生まれ。1995年、名古屋大学大学院理学研究科博士課程修了。博士(理学)。東京大学、大阪市立大学、京都大学を経て、2011年より名古屋大学に勤務。主な研究テーマは、量子基礎論、量子情報科学、力学系理論。原子や電子などミクロの世界の物理現象を数理的な方法で研究している。とくに幾何学的方法・視点を得意とし、本来、目に見えないものを、見て来たかのように思い描く方法を考える。2004年に、猫の宙返りのゲージ理論を応用して量子コンピュータの制御方法を考案。
研究室HP:http://www.phys.cs.is.nagoya-u.ac.jp/~tanimura/

宮沢 孝幸(京都大学)
京都大学ウイルス・再生医科学研究所 ウイルス共進化分野 准教授。1964年生まれ。1993年、東京大学大学院農学系研究科博士課程修了。博士(獣医学)。グラスゴー大学、東京大学、ロンドン大学、大阪大学、帯広畜産大学を経て2005年より京都大学に勤務。主な研究テーマはレトロウイルス学、ウイルス共進化学。一貫して動物由来のレトロウイルスを研究し、胎盤の形態形成に重要な役割を果たす内在性レトロウイルスを発見。
研究室HP:https://paleovirology.jimdo.com/

 

■ 事前に参加登録が必要になります。
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第2回サイエンスカフェ_ポスター

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